不動産を、徒然なるままに

現役不動産屋が名作マンションや不動産サービスの良し悪しを解説、分析します

(評判と口コミ)カウルは実際どう?サービスの品質は?不動産アプリ

カウル

中古マンションを探している人の中で、最近人気を集めているのが「カウル」です。

 

今まで不動産を探すとなるとSUUMO(スーモ)やHOME'S(ホームズ)などで探す人が多かったと思いますが、なぜカウルを使う人が増えているのでしょうか。

 

この記事では、カウルのサービスは実際どうなのか、運営元であるハウスマートの口コミ、評判などを分析していきたいと思います。

 

概要

東京・神奈川の中古マンションを提案するスマホアプリと不動産サービス。

6件までの見学だと購入時の仲介手数料が半額になるプランあり。

マンションの細かい条件指定や、AIによる適正金額の算出、過去の売買履歴や賃貸履歴を見れるのが特徴。

  

実際の口コミ

いくつかカウルの評判をピックアップしてみます。

 

購入サービスについて

まずはカウルの中古マンション購入サービスについての口コミです。

 

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引用元:https://kawlu.com/journal/2019/04/23/76795/

カウルを提供している株式会社Housmartの代表は一橋大学出身とのこと。

アプリ上の機能だけでなく、営業マンの品質も良かったようです。

 

 

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引用元:https://kawlu.com/journal/2019/04/16/76711/

カウルは営業マンとのやりとりがチャットで行えるようです。電話よりも気軽で良さそうですね。

カウルの価格推定機能も評価のポイントのようです。

マンション毎に過去の売出事例が見れるサービスは、確かに他には殆どないですね。

将来価格の推定や、売買事例の開示は「特定のマンションを売りたい!」という思いがあると、なかなか開示出来ない情報です。

カウルは買主の味方、というスタンスゆえに、こういった情報をオープンに出来るのでしょう。

 

 

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引用元:https://kawlu.com/journal/2019/03/26/76054/

地味なポイントですが、カウルはマンション管理まで踏み込んでマンションをチェックしてくれるようです。

確かに借金があったり、管理状態が悪かったり、将来の修繕計画があるかどうかでマンションの資産価値は異なります。

会社によっては、重要事項調査報告書の存在すら教えてくれない営業マンもいたりします。 

 

管理状態が悪いマンションは、買ったその時は良くても、10年後、20年後にリスクになります。

一方、マンションの管理状態を調べるのは、専門性が必要ですし、骨が折れる仕事です。
マンションに特化しているがゆえに出来るサービスといえます。

  

 

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引用元:https://ud8.jp/%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%AB/

学区機能が好評のようです。

学区は子供がいる家庭には必須項目ですからね。

 

意外と大手ポータルサイトには学区情報が載ってなかったりします。

 

   

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引用元:https://ud8.jp/%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%AB/

確かに日経新聞で良くカウルの記事は見かけますね。

 

  

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引用元:http://fanblogs.jp/wangan123/category_12/

ニュートラルな姿勢なんて当たり前だろ!」と思ってしまいそうですが、特定の不動産を売りたい、というインセンティブがあると、なかなか難しいものです。

 

このあたりはエージェント制をとっているか、あくまでも両手取引を狙いにいくか、という会社の姿勢がモロに影響するところですね。

 

アメリカでは両手取引が禁止されているので、どの会社もエージェント制をとっていますが、日本ではエージェント制の会社はまだまだ少ないのが現状です。

  

 

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引用元:https://job-q.me/14862

値引きを通知してくれる機能が良かったようです。
たしかに値引きのタイミングは見学のチャンスですからね。

 

同じ不動産であっても、価格が違えば、全く違う不動産と言うことが出来ます。

  

  

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引用元:https://job-q.me/14862

資産価値とは、不動産の価値の下りにくさ、いくらで売れるのか、と言うことが出来ると思います。

 

家を買って終わりではなく、将来の売却や、住み替えを考えるのであれば、資産価値は重要視したいですね。

 

カウルは資産価値を重視した家探しを打ち出しているようです。

  

   

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引用元:https://job-q.me/14862

 

購入時の諸経費を教えてくれる機能が好評なようです。確かに通常ですと、諸経費は物件を見た後でないと教えてくれないですからね。

 

私もカウルの諸経費計算をいくつかのマンションで試してみましたが、かなり正確でした。

  

  

売却サービスについて

カウルではマンションの売却サービスもやっているようです。

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引用元:https://hikakaku.com/ctoc/%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%ABhousmart/

マンション売却は、購入と違い、個人にとってみると、ほとんどやることがありません。

 

それゆえ、不動産会社選びがより一層重要です。

 

この方はカウルのマンション売却サービスに満足しているようですね。

 

 

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引用元:https://hikakaku.com/ctoc/%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%ABhousmart/

こちらの方もマンション売却に満足しているようです。  

  

 

社員について

カウルの運営元であるハウスマートの社員についての口コミも集めてみました。

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引用元:https://job-q.me/14862

カスタマーファーストがお題目ではなく、組織文化に根付いているのは好感が持てますね。

結局、どれだけ顧客目線でサービス改善出来るかが、その企業の生命線と言えます。

ハウスマートはチームプレイを重んじる会社のようです。

 

 

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引用元:https://job-q.me/14862

専門性を持った人材がチームプレイ出来るのは強いですね。 

 

 

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引用元:https://job-q.me/14862

 「資産価値」を不動産探しの切り口として提唱しているのが、カウルのユニークネスと言えるかもしれません。

  

  

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引用元:https://job-q.me/14862

フラットな組織のようです。 

 

 

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引用元:https://job-q.me/14862

  

こうして見ると、カウルの評判はおおむね良いようです

テクノロジーを活用している分、高品質なサービスが提供出来ているようです。

 

 

不動産テックサービス

カウルは「不動産テックサービス」と言われています。

 

不動産テックとはITの力を使って不動産サービスの高品質化・効率化を成し遂げようとするサービスのこと。

 

不動産業界は元々、アナログな業界と言われています。

 

不動産業者同士のやりとりは電話やFAXで行われおり、不動産情報のやりとりも紙で行われています。

 

背景として、不動産業界全体が年齢層が高い、というのもあるのですが、実際には「不動産情報が複雑」「不動産業界のプレイヤーが非常に多くフォーマットを統一出来ない」というのが背景にあるのではないかと思います。

 

例えば携帯電話であれば、通信会社は10社に満たない為、規格の統一などが行いやすいでしょう。

業界内でのルールも決めやすいと思います。

 

しかし不動産業界においては、事業者の数が数十万社ある為、規格の統一やフォーマットの統一は至難の技です。

 

また毎日数多くの情報がやりとりされています。

毎日数百〜数千の物件が

  • 新しく売りに出され
  • 価格変更され
  • 販売終了になる

のが不動産業界です。

 

しかも自動車や野菜、株など「同じものが大量に流通している業界」と異なり、不動産は「1つ1つが全く違う」ので、情報を整理するのが非常に困難です。

 

それゆえ

  • 最も手っ取り早く
  • 最も確実な
  • 最もやり慣れた方法

で仕事がなされているのだと思います。

それが電話やFAXという訳です。

 

しかしここに来て、潮目が変わって来ました。

などの技術が確立されたことにより大量のデータを即時に分析・活用することが可能になったのです。

  

カウルはこういった 最先端の技術を活用してサービスを運営しているようです。カウルが評判になるのも納得ですね。

 

  

不動産や住宅と最新技術は相性がいい

私がカウルのサービスを見ていて「うまいな」と思うのは、AIやビックデータなどの最新技術と、不動産が極めて相性が良いということです。

 

不動産は、一つ一つが全く違う商品ですが、分析する「軸」は同じです。しかも「数値化」出来ます。

 

例えば、不動産の価格や利便性を決める要素としては

・駅距離

・広さ

・間取り

・築年数

・方角

・階数

などがあります。

 

 

このように共通の軸があり、かつ数値化出来るデータというのは、ビックデータと非常に相性が良いのです。

 

一方で、共通の軸がないデータ、例えば「社員の行動データ」「音声データ」「写真データ」などは、共通の軸もなく、数値化も極めて難しいのです。

 

また「不動産価格の査定」や「不動産の提案」は、これまで人間がやって来た仕事であり、どちらかというと「単純作業」の分類に入ります。

もちろん、一件一件膨大な時間がかかるのですが、慣れてしまえば、あまり頭を使わないでも行うことが出来ます。

そして、反復して行う作業です。

 

こうした「人間が元来やっていた」「反復作業」はAIと相性が良いのです。

 

逆を言えば「共通化出来ないデータ」「反復出来ない仕事」はビックデータやAIと相性が悪く、人間が行うしかありません。

 

「AIでパパッとやっといて」というお偉いさんからの無理難題、無茶振りが、色々な大企業で行われているという話を聞きますが、それはお偉いさんが上記のようなAIとビックデータの特徴を理解していないからでしょう。

 

 

不動産テックサービスはアメリカでは既に一般的

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、カウルと同じような不動産テックサービスはアメリカでは既に一般的です。

  • Zillow(ジロウと読みます)
  • Redfin
  • Compass
  • Opendoor

など、テクノロジーを活かした次世代の不動産サービスが広く浸透しているのです。

 

テクノロジーを活用した不動産サービスを作り上げるには、技術に対する理解と、不動産業界の専門知識、膨大な資金が必要です。

 

カウルを運営するハウスマートは、不動産業界出身者、IT業界出身者が数多く在籍しており、過去に数億円の大型資金調達を行なっています。

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公式ホームページより引用

 

日本では 不動産テックと言えるようなサービスはハウスマートが運営するカウルぐらいのものですが、これからどんどん、不動産テックサービスが日本でも生まれてくるのではないでしょうか。